March 14th, 2012

LCRで東日本大震災遺児の為のCharity Piano Concertをされた平原誠之氏に聞く

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独学で作曲・演奏を極めるピアニスト、平原誠之さんに、ピアノを独学なさるようになった経緯をお聞きしました。

インタビュアーは私中村京子です 笑  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Q:ピアノを独学とは?

平原:8歳でピアノを始めたんですが、楽譜の読み方や鍵盤と楽譜の一致などの、本当に基本的なことは先生から習えたのですが、先生の指導どおりに楽譜をなぞって弾くということが、どうしてもできなかったんです。先生の前でピアノを弾きなさいと言われても、かちんこちんに緊張してしまって、全く弾けないんです。それに、ピアノのひきはじめとほぼ同時期に作曲にものすごく興味を持って、誰かの曲を楽譜を見て弾くことよりも、何かテーマにそって自分で曲を作ることのほうが大好きで、友達が遊びに来ると、一緒にピアノの部屋に閉じこもって、友達に「風に揺れるブランコ」などのテーマを出してもらって、そのテーマを思い浮かべながらひたすら即興で作曲しては友達に聴かせていました。だから、ピアノは作曲して表現するために弾くと言う感じで、楽譜を見て習って弾くと言う感じでは全く無くなってしまって・・・それでピアノのレッスンを受けることは止めてしまって、後は自分でひたすら好きなように弾いていました。

 Q:そうすると、子どもの頃の夢でピアニストになりたい、ピアノの演奏を自分の仕事にしようと思ったことは?

平原:そんなこと、思いもよりませんでした。ただ、ひたすら好きだから弾いていただけで、弾く事自体が自分の仕事になれるなんて想像もしていませんでした。先生についてピアノを学ぶことがほぼ不可能な僕にとっては、音大に行くといったことも全く想像も出来なかったんで、ただ、ひたすら趣味で好きで弾いていたんですが、阪神大震災で家族が被災し、高校卒業を断念しなければならなくなったんです。その翌年に、震災復興の作曲コンクールがあって、その作曲コンクールで優勝したのが、音楽の道で身を立てていくきっかけとなりました。とは言え、すぐデビュー、というのではなく、そのコンクールで作曲部門で優勝、演奏部門でも2位となったのですが、審査員が「2位となった平原誠之くんの演奏は、突出して素晴らしかったのだけれども、あまりにも型破りすぎて、1位を冠することができなかった。」とコメントするのを聞いて、そのコンクールの聴衆のお一人、今、平原誠之音楽事務所の代表の今治さんが、『音楽は型や枠に押し込めるべきものではない』と憤慨なさり、その時以来、「この平原誠之と言う才能をこのまま埋もれさせては行けない」と後押ししてくださるようになり、このコンクール以来、様々な場で演奏や曲の披露をする機会を得るようになったのですが、「プロとして、演奏に対してお金を頂くようにしなければ、あなたの演奏は、曲は、もっと大きなものにならない、」とデビューの機会を与えていただいたのは9年前、22歳の時でした。その時も、自分が演奏や作曲などの音楽を仕事にしてやっていけるのか、自分でも信じられなかったのですが、初めて、チケットを買って下さる皆様方に演奏を聴いて頂く機会に恵まれた時、『ああ、今までのような、好きだからというだけの演奏ではなく、聴いてくださる方々のために、もっと頑張らないと。』と自分自身、目が覚めたような気持ちになって、それ以来、演奏も随分変わったと思います。

 Q:平原さんは子どもの頃からモチーフを心に思い描いて自由に弾くのが好きで好きで、ということですが、作曲なさるのはどれくらいの頻度なのですか?

平原:え??数えてみたこと無いんで・・・・・生活の中での様々な局面で、「あ、今作りたい」と思ったらその場でピアノに向かって思いがあふれるまま弾いていたら、それが曲になるんで・・・

 Q:一度作った曲は、その後、よりよい形を求めて、楽譜に手を加えていろいろ作りなおしてみたりするんですか?

平原:いや、ぼくが作曲した曲はまだ、全てが楽譜になっているわけではないんです。全て僕の頭の中にあるんですが、それを楽譜に落とす作業が実は苦痛で、あんまりやりたくないんですよ(笑) でも一度作った曲は、それで完成なので、作りなおすということはありません。

 Q:じゃあ、演奏の録音を聞いて楽譜に落としてくれる人がいると助かるかもしれませんね。

平原:いや、楽譜に落とすのは僕自身でないと、僕の曲にはならないです。

 Q:確かに、演奏の微妙な細かいリズムや休符などは、作曲者でなければ正確には書き取れませんものね・・・・それに、平原さんの作曲された曲の楽譜があっても、果たして同じように演奏できる人が存在するかというと、それも、また、難しいかもしれませんね。

 平原:(笑)

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平原さんご自身にも御覧頂いて、FBやミクシー等に公開して皆さんに読んで頂くご了承もいただきました。

ルーテル復活教会で震災遺児のためのコンサートで涙なさっていた理由も、ご自身が被災なさって学業を諦った経緯が影響しているのかも知れません。中村京子さん:Interviewer

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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