13日は灰の水曜日だった。 この灰の水曜からイースターまでの40日間を四旬節(四旬とは四十の意味)とか受難節と呼んでいる。 キリストが伝道を開始する前に40日間、悪魔から誘惑を受けられた期間と同じ期間になる。
さて、今週与えられている詩編を読んでみよう。 詩編91編から
1:いと高き神のもとに身を寄せて隠れ/全能の神の陰に宿る人よ
2:主に申し上げよ/「わたしの避けどころ、砦/わたしの神、依り頼む方」と。
9:あなたは主を避けどころとし/いと高き神を宿るところとした。
10:あなたには災難もふりかかることがなく/天幕には疫病も触れることがない。
11:主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。
12:彼らはあなたをその手にのせて運び/足が石に当たらないように守る。
13:あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり/獅子の子と大蛇を踏んで行く。
14:「彼はわたしを慕う者だから/彼を災いから逃れさせよう。わたしの名を知る者だから、彼を高く上げよう。
15:彼がわたしを呼び求めるとき、彼に答え/苦難の襲うとき、彼と共にいて助け/彼に名誉を与えよう。
16:生涯、彼を満ち足らせ/わたしの救いを彼に見せよう。」
2-3回、読み返してみよう。
どんな感覚を持たれるだろうか? 主、全能の神を砦として、その陰に生きることは、完璧と思えるようになるのではないだろうか?
どんな災難も疫病もない。 歩んで行く道から、いっさいの危険は遠ざけられる。 天使が運んでくれて石につまづくこともない。 また、たとえ苦難が襲うことがあっても、神を呼び求めれば、助けてもらえるばかりか、名誉まで与えられる。
しかし、ここで注意しておきたいことがある。 この詩編の箇所は、今度の日曜に与えられているルカ福音書のなかで、イエスが悪魔から誘惑を受けられたことと密接に関係している。
キリストが受けた誘惑の中のひとつに、悪魔がイエスを神殿の屋根につれて行き、神の子なら、ここから飛び降りるようにと迫る。 悪魔は、詩編91編11節12節にあった言葉を引用して、「神が天使に命令して、あなたを守り、また、天使があなたを手に乗せて運び、石にあたらないように守る。」と書いてあったではないかと、イエスをそそのかそうとする。
イエスは、「あなたの神である主を試してはならない。」ときっぱり言われる。
さて、現実の世界に戻る。 キリストが十字架に架かる道を歩んだことを覚え、受難節の始まりにあたって、この詩編はすばらしい。 全能なる主から保証された歩みが可能になる反面、なんでもかんでも自分の思い通りにしてよいということを言っているわけではないことを、しっかり認識しておきたい。
週報に名前が載っている方々を覚えて祈りましょう。
主の恵みと平安