July 17th, 2014

2014年7月17日 詩編を読もう: あなたの道を歩む (詩編86:11-17)

詩編を読もう, by admin1.

今週は詩編86編を読む。先週の65編と同じパターンで1-17節すべてを以下に書き写すが、後半11節以降に集中する。いつものように気になる言葉は何か?詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているか、よく考えてみよう。そして神はこの詩編箇所を通して何を語りかけているか思いを巡らせよう。
 
詩編86編
1:【祈り。ダビデの詩。】主よ、わたしに耳を傾け、答えてください。わたしは貧しく、身を屈めています。
2:わたしの魂をお守りください/わたしはあなたの慈しみに生きる者。あなたの僕をお救いください/あなたはわたしの神/わたしはあなたに依り頼む者。
3:主よ、憐れんでください/絶えることなくあなたを呼ぶわたしを。
4:あなたの僕の魂に喜びをお与えください。わたしの魂が慕うのは/主よ、あなたなのです。
5:主よ、あなたは恵み深く、お赦しになる方。あなたを呼ぶ者に/豊かな慈しみをお与えになります。
6:主よ、わたしの祈りをお聞きください。嘆き祈るわたしの声に耳を向けてください。
7:苦難の襲うときわたしが呼び求めれば/あなたは必ず答えてくださるでしょう。 8:主よ、あなたのような神は神々のうちになく/あなたの御業に並ぶものはありません。
9:主よ、あなたがお造りになった国々はすべて/御前に進み出て伏し拝み、御名を尊びます。
10:あなたは偉大な神/驚くべき御業を成し遂げられる方/ただあなたひとり、神。
11:主よ、あなたの道をお教えください。わたしはあなたのまことの中を歩みます。御名を畏れ敬うことができるように/一筋の心をわたしにお与えください。
12:主よ、わたしの神よ/心を尽くしてあなたに感謝をささげ/とこしえに御名を尊びます。
13:あなたの慈しみはわたしを超えて大きく/深い陰府から/わたしの魂を救い出してくださいます。
14:神よ、傲慢な者がわたしに逆らって立ち/暴虐な者の一党がわたしの命を求めています。彼らはあなたを自分たちの前に置いていません。
15:主よ、あなたは情け深い神/憐れみに富み、忍耐強く/慈しみとまことに満ちておられる。
16:わたしに御顔を向け、憐れんでください。御力をあなたの僕に分け与え/あなたのはしための子をお救いください。
17:良いしるしをわたしに現してください。それを見て/わたしを憎む者は恥に落とされるでしょう。主よ、あなたは必ずわたしを助け/力づけてくださいます。

気になる言葉や節はなんだろう? 私の場合は11節の「主よ、あなたの道をお教えください。わたしはあなたのまことの中を歩みます。」 

詩編作者の立場を思って、特に11節以降を読む。10節までには、詩編作者が大きな問題の中にあり自分ではどうしようもない状態で神に懇願する様子が詠われている。そして11節は「あなたの道を教えてください。」と懇願し、「私はあなたの真理の中を歩みます。」と詠う。そこには、10節までは神が自分を憐れんで救ってくださるようにという受身の祈りだったものが、11節前半でがらりとその音調が変わったような、能動的な祈りに変化している。11節後半は、信仰生活の鍵、あるいは知恵の源とも言える「主の御名を畏れ敬う」ことができるように、ただ主にのみ集中するような心にしてくださいと詠う。そして12-15節では、さらに音調が変わったような、懇願する状態から、あたかも願いが適えられている状態を客観的に示すように詠う。私は主に感謝し、尊ぶ。(12節) あなたの慈しみは大きく、どん底から私の魂を救い出す。(13節)  傲慢で暴虐な者たちが私の命を狙っているが、彼等は、あなたを第一に畏れていない。(14節) そのような者たちをも含めて、主は情け深く、憐れみに富み、忍耐強く、慈しみと真理に満ちている。(15節)  そして16-17節では、憐れんでください、御力を与え僕をお救い下さい、良いしるしを私に現してください、という願いの言葉が続いた後、その願いが適えられるのを見て、私の敵が恥に落ち、主が私を助け力づけられるという確信を詠って、この詩編は終わる。

この詩編箇所を通して、主なる神は現代の私たちに何を語っているのだろうか? 現代においても、この詩編作者が経験したような、自分ではどうにもできない状況に陥る。家庭内でも仕事のトラブルでも個人的に身動きがとれないような経験もするし、原子力の問題にしても、東南アジアの国際的な政治情勢にしても一個人ではどうしようもない。そのような状況にあって、この詩編の11節の言葉と主イエスが語っていたことを思い出す。「あなたの道を教えてください。私はあなたの真の道を歩みます。」との祈りに対し、主イエス御自身が現代においても「私は道であり、真理であり、命である。」(ヨハネ14:6)と語ってくださっている。主イエスにある信仰の歩みを続けることに救いがある。アーメン 
安達均

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