May 22nd, 2014

2014年5月22日 詩編を読もう:地球上も宇宙空間の一部 (詩編66:8-20)

詩編を読もう, by admin1.

今週は66編の8-20節を読む。いつものように気になる言葉や節はなにか? 詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているのか、よく考えてみよう。そして神はこの詩編66編を通して何を語りかけているか思いを巡らせよう。
 
詩編66編
8: 諸国の民よ、我らの神を祝し/賛美の歌声を響かせよ。
9:神は我らの魂に命を得させてくださる。我らの足がよろめくのを許されない。
10:神よ、あなたは我らを試みられた。銀を火で練るように我らを試された。
11:あなたは我らを網に追い込み/我らの腰に枷をはめ
12:人が我らを駆り立てることを許された。我らは火の中、水の中を通ったが/あなたは我らを導き出して/豊かな所に置かれた。
13:わたしは献げ物を携えて神殿に入り/満願の献げ物をささげます。
14:わたしが苦難の中で唇を開き/この口をもって誓ったように
15:肥えた獣をささげ、香りと共に雄羊を/雄山羊と共に雄牛を焼き尽くしてささげます。〔セラ
16:神を畏れる人は皆、聞くがよい/わたしに成し遂げてくださったことを物語ろう。
17:神に向かってわたしの口は声をあげ/わたしは舌をもってあがめます。
18:わたしが心に悪事を見ているなら/主は聞いてくださらないでしょう。
19:しかし、神はわたしの祈る声に耳を傾け/聞き入れてくださいました。
20:神をたたえよ。神はわたしの祈りを退けることなく/慈しみを拒まれませんでした。
  
気になる言葉や節はなんだろう? 私の場合は、16 節の言葉が一番気になっている。特に詩編作者が「わたしに成し遂げてくださったことを物語ろう」と詠っていること。 

詩編作者の立場を思って詩編66編の8節よりよく読んでいきたい。 「賛美の歌を響かせよ」と書いてあるところから、この詩編は、神を讃える賛美の歌。それは自分だけが賛美するのではなく、諸国の民に、神を賛美するように、呼びかける賛美歌。 9節では、詩編によく出てきているが、神を讃える理由を詠う。その理由とは、「神は私たちに魂を得させ、またよろめかないようにしてくださっている。」 10節から12節のはじめは、厳しいことが詠われている。詩編作者自身もそして人類全体でみても、銀を火でねるようなすさまじい体験や、がんじがらめにされてしまうような、あるいはある国の人々が、私たちを完全に弾圧してしまうような経験もした。しかし、神が私たちを豊かな所に置いてくださっている。 13節から15節は、その神の恵みの豊かさに応じて、最高の捧げ者を神殿に奉ずる。それは困難の中にあった時に、肥えた動物や雄山羊や雄羊を捧げますから助けてくださいと神に約束したこともあったのだろう。その約束通りに、捧げますと詠う。16節は、さまざまな困難な体験をする中で、神を畏れるものは、神が私にしてくださって来たことが何だったのかをよく聴くようにと詠う。17-18節は、私は真剣に神に向かって、私の口と舌を使って、神を賛美します。心が別のところにあって真剣さに欠ける賛美では、神は聞いてくださらないだろうから。 19-20節は、神は私の祈る声に耳を傾け聴いてくださった。 だから神を賛美しよう。神は私たちの祈りをけっして退けることなく、徹底的に神の愛を与え続けてくださっていると詠ってこの詩編は終わる。

この詩編を通して、主なる神は、私たちに何を語りかけておられるのだろうか? 詩編66編8節から20節は、来る日曜日の福音書個所、ヨハネ14章15節から21節とともに与えられている詩編箇所。 ヨハネ福音書で、明日イエスは十字架に架けられてしまうという状況の中で、「わたしは、あなたがたを見放さない。」と、また、「あなたがたが私のうちにおり、わたしもあなたがたの内にいることが、あなたがたに分かる。」と語っておられた。 詩編66編の10節から11節に表現されていたような、ひどい体験、困難、苦しみをあじわってしまうような人生があろうが、決して私たちを見放さない主なる神、主イエスキリストがおられるということを、ぜひ覚えておきたい。 困難や苦しみのなかにあっても、実は、その真っ只中に、聖霊なる主が存在してくださっている。 

話はちょっと飛躍するが、昨晩は、女性宇宙飛行士である山崎直子さんのご主人、山崎大地さんに会って話をする機会に恵まれた。いろいろな話をされていたが、「ここだって宇宙なんですよ。」という言葉を改めて聴いた。(改めてというのは、私の長男も数年前は宇宙工学を専攻し、同じことを話していた。)  この言葉、今、いろいろなごたごたが起こってしまうこの地球上はすばらしい宇宙空間の一部であり、この詩編66編で詠われているような、さまざまな困難の中でも神がわたしたちを豊かな慈しみの中に置いてくださるという事と同じ事に思えてくる。 さまざまな問題を抱える人類だが、徹底的にその人類を愛してくださっている神の中に置かれている。この事を人々に物語ろう。アーメン 
安達均

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