June 26th, 2014

2014年6月26 日 詩編を読もう:御名によって喜び踊る (詩編89:1-5, 16-19)

詩編を読もう, by admin1.

今週は詩編89編の1-5節と16-19節を読む。89編は53節もあり、とても長いが、上記の箇所を集中して読む。いつものように気になる言葉や節はなにか? 詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているのか、よく考えてみよう。そして神はこの詩編89編を通して何を語りかけているか思いを巡らせよう。
 
詩編 69編8-19節
1:【マスキール。エズラ人エタンの詩。】
2:主の慈しみをとこしえにわたしは歌います。わたしの口は代々に/あなたのまことを告げ知らせます。
3:わたしは申します。「天にはとこしえに慈しみが備えられ/あなたのまことがそこに立てられますように。」
4:「わたしが選んだ者とわたしは契約を結び/わたしの僕ダビデに誓った
5:あなたの子孫をとこしえに立て/あなたの王座を代々に備える、と。」〔セラ

16:いかに幸いなことでしょう/勝利の叫びを知る民は。主よ、御顔の光の中を彼らは歩きます。
17:絶えず、御名によって喜び躍り/恵みの御業にあずかって奮い立ちます。
18:あなたは彼らの力の輝きです。御旨によって、我らの角を高く上げてください。
19:主は我らの盾/イスラエルの聖なる方は我らの王。

気になる言葉や節はなんだろう? 私の場合は17節の「絶えず、御名によって喜び躍り」。 

詩編作者の立場を思って詩編89編を読んでいきたい。150 編の詩編のなかで、12の詩編には、マスキールと書かれている。ヘブル語の元々の意味は「悟る」というような意味がある。転じて、「教訓的な詩編」という意味をもつ詩編なのだと思う。 そして、エズラ人エタンが作詞・作曲者ということになるのだろう。 いったい、エズラ人とは?またエタンとはどういう人だろうか? エズラといううとエズラ記が有名だが、エズラ人となるとエズラという一人の人ではなく、民をバビロン捕囚からイスラエル帰還に導いた指導者たちと想像する。とくにエタンという人がどういう人なのか、むずかしいが、歴代誌上15章16節と19節に出ている、演奏者、とくにシンバルを鳴らしていたパーカッショニストであり、かつ詩編作者だったのではないかと思う。 
さて、2節から5節は主への賛美。永遠の主の慈しみ(憐れみ)を覚え、私も代々にわたって子孫たちも、主をほめ讃えます、あたなの真理を告げます(2節)。 私は詠う、「天には永遠なる慈しみが用意されており、あなたの真理が天に立っている」(3節) 。4-5節では、主がダビデに約束した、「子孫を永遠に立て、王を代々備える」ということを詩編作者は人々に思いだすようにと喚起しているのかと思う。5節は「セラ」という休符の記号で閉じる。

16節から19節も、2節以降、連続的につながってきている賛美なのだと思う。 いかに幸いなことか、勝利することは、主の光の中を民が歩く(16節)。御名のゆえに絶えず、喜び踊り、恵みにあずかり、奮い立てる(17節)。 あなた自身が、わたしたちの力の輝きであり、あなたの御意志によって、私たちを強めてください(18節)。主が我等のたてとなってくださり、聖なる御方こそ、我等の王。 

この89編を通して、主なる神は現代の私たちに何を語られているのだろうか?冒頭にも書いたが、89編は50節以上もある長い詩編だ。 そして、その全体の内容は、かならずしも、神を賛美したいことばかりではなく、むしろ、神に嘆いている部分、とくに後半には嘆きの言葉がたくさん詠われている。 この詩編が書かれた時代は、民が律法をまもらず、他国の王によって、バビロンに捕囚されてしまったりということが起こり、悔い改めながらも、いったいバビロンからの解放はいつ訪れるのかと、暗い気持ちでいる状況もあったのだろう。 しかし、そのような暗雲立ち込めるような状況にあっても、主が民をあきらめずに約束を守ってくださる主の慈しみ、憐れみを、褒め称える大切さがあるのかと思う。 それは、現代にあっても、国家間のひずみや、市民団体間の異なる意見、たとえば原子力の問題等、あるいは家庭内でも、さまざまな争いが耐えないのが実情なのかと思う。 しかし、そのような困難の中にあっても、聖書全体に約束された、神の愛、キリストの愛、をいただいていることを確信し、主を賛美する歩みが大切なのかと思う。 そして神の愛に気づくとき、喜び踊るような気持ちにもなってくる。私が平日に働いている教区の事務所では、水曜の午前11時半から礼拝がある。昨日は、復活ルーテルで日本語部の仕事をしていて、礼拝に行くことはできなかったが、午後に教区事務所に出向くと、同僚が、これから毎週礼拝後には皆でダンスをすることにしたという。 来週が楽しみだ。 アーメン 
安達均 

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