December 18th, 2014

2014年12月18日 詩編を読もう:あなたはわたしの父 (詩編89:1-5, 19-27)

詩編を読もう, by admin1.

クリスマスを一週間後に控えて、今週は詩編89編の1-5節と20-27節を読む。89編は53節もあり、とても長いが、上記の箇所を集中して読む。いつものようにインパクトを感じる言葉や気になる節はなにか? 次に、詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているのか、よく考えてみよう。そして神はこの詩編89編を通して、待降節を過ごす私たちに何を語りかけているか思いを巡らせよう。
 
詩編 89編8-19節
1:【マスキール。エズラ人エタンの詩。】
2:主の慈しみをとこしえにわたしは歌います。わたしの口は代々に/あなたのまことを告げ知らせます。
3:わたしは申します。「天にはとこしえに慈しみが備えられ/あなたのまことがそこに立てられますように。」
4:「わたしが選んだ者とわたしは契約を結び/わたしの僕ダビデに誓った
5:あなたの子孫をとこしえに立て/あなたの王座を代々に備える、と。」〔セラ

20:あなたの慈しみに生きる人々に/かつて、あなたは幻によってお告げになりました。「わたしは一人の勇士に助けを約束する。わたしは彼を民の中から選んで高く上げた。
21:わたしはわたしの僕ダビデを見いだし/彼に聖なる油を注いだ。
22:わたしの手は彼を固く支え/わたしの腕は彼に勇気を与えるであろう。
23:敵は彼を欺きえず/不正な者が彼を低くすることはない。
24:わたしは彼の前で彼を苦しめる者を滅ぼし/彼を憎む者を倒す。
25:わたしの真実と慈しみは彼と共にあり/わたしの名によって彼の角は高く上がる。
26:わたしは彼の手を海にまで届かせ/彼の右の手を大河にまで届かせる。
27:彼はわたしに呼びかけるであろう/あなたはわたしの父/わたしの神、救いの岩、と。

インパクトがある、あるいは気になる言葉や節はなんだろう? 私の場合は27節の「彼はわたしに呼びかけるであろう。あなたはわたしの父。」  

詩編作者の立場を思って詩編89編を読んでいきたい。89編の1節から5節は今年の6月26 日にも読んでいて、繰り返しになるが、マスキールとは詩編の中でしばしば使われている言葉で、ヘブル語の元々の意味は「悟る。」転じて、「教訓的な詩編」という意味をもつ詩なのだと思う。2節から5節は主への賛美。永遠の主の慈しみ(憐れみ)を覚え、私も代々にわたって子孫たちも、主をほめ讃えます、あなたの真理を告げます(2節)。 私は詠う、「天には永遠なる慈しみが用意されており、あなたの真理が天に立っている」(3節) 。4-5節では、主がダビデに約束した、「子孫を永遠に立て、王を代々備える」ということを詩編作者は人々に思いだすようにと喚起しているのかと思う。5節は「セラ」という休符の記号で閉じる。

20節から27 節は、具体的に主がダビデに対して語り実行されたことを、主が「わたし」という第一人称となって詠っているようである。以下、27節までのいくつかのポイントのみ記す。主がダビデに油を注いだ- – – 油を注ぐには、メサイア、救い主の意味がある(20-21節)。主は彼をサポートすること、そして勝利を約束する(22-24節)。神の真理と慈しみは彼とともにあり、彼は崇拝され、彼の力は全世界の大海、大河にまで及ぶ(25-26節)。そしてその彼が、私のことを「わたしの父、神、救いの岩」と呼ぶであろう(27節)。   

この89編を通して、主なる神は現代の私たちに何を語られているのだろうか? 今日読んだ、20-27節は単に、主とダビデの過去の出来事を詠っているように思えるが、よく読み返すと、そこには救い主イエスのことが詠われているような気がしてならない。5節にあった言葉には、「ダビデの子孫をとこしえに立てる」ということが詠われていたが、ダビデの子孫とはだれなのか? また今日の詩編箇所の最後で、「あなたは私の父」と言うのはダビデのことなのだろうか? 後にこの世にダビデの子孫として顕われたイエスが、繰り返し神に向かって「私の父」と呼ばれていたことを思い出す。 詩編は150編あるが、紀元前数百年間に、150編の詩だけが詠われていたわけではなく、旧約聖書の詩編には掲載されなかった詩もたくさんあるのではないだろうか?その中で選ばれた150曲は、紀元前の大ヒットチャート150ともいえるのではないだろうか? その中で、人々はヒット曲の深い深い意味に気がつかずに繰り返しユダヤの礼拝で詠われていたような面があるように思う。そして、現在においても、私たちが気が付かずに歌っている、ポピュラーソング、クラッシックソング、歌謡曲、演歌、あるいは民謡でも、そこに神の御心が潜んでいて、神の思いを表している曲があるという教訓を与えられているように思う。 
アーメン 安達均

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