March 5th, 2015

2015年3月5日 詩編を読もう: 思いが御前に置かれるように (詩編19 編)

詩編を読もう, by admin1.

今週後半に聖書日課にある詩編19 編を読む。いつものように、気になる言葉、あるいはインパクトのあった言葉や節は何かを挙げる。次に、詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているか、よく考える。そして神は、現代の私たちに何を語っているのか、思いを巡らせよう。

詩編19編
1:【指揮者によって。賛歌。ダビデの詩。】
2:天は神の栄光を物語り/大空は御手の業を示す。
3:昼は昼に語り伝え/夜は夜に知識を送る。
4:話すことも、語ることもなく/声は聞こえなくても
5:その響きは全地に/その言葉は世界の果てに向かう。そこに、神は太陽の幕屋を設けられた。
6:太陽は、花婿が天蓋から出るように/勇士が喜び勇んで道を走るように
7:天の果てを出で立ち/天の果てを目指して行く。その熱から隠れうるものはない。
8:主の律法は完全で、魂を生き返らせ/主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。
9:主の命令はまっすぐで、心に喜びを与え/主の戒めは清らかで、目に光を与える。
10:主への畏れは清く、いつまでも続き/主の裁きはまことで、ことごとく正しい。
11:金にまさり、多くの純金にまさって望ましく/蜜よりも、蜂の巣の滴りよりも甘い。
12:あなたの僕はそれらのことを熟慮し/それらを守って大きな報いを受けます。
13:知らずに犯した過ち、隠れた罪から/どうかわたしを清めてください。
14:あなたの僕を驕りから引き離し/支配されないようにしてください。そうすれば、重い背きの罪から清められ/わたしは完全になるでしょう。
15:どうか、わたしの口の言葉が御旨にかない/心の思いが御前に置かれますように。主よ、わたしの岩、わたしの贖い主よ。

さて、どのような言葉がインパクトがあっただろうか?あるいは引っかかったか? わたしの場合は、バイブルスタディをするときや、説教の前などに、15節にある言葉の内容の祈りを心がけていることもあり、15節の「言葉が御旨にかない/心の思いが御前に置かれますように。」

詩編作者の気持ちになって、19編を振り返りたい。 1節にダビデの詩となっているので、ダビデがこの詩編の作者かもしれないし、後世の詩編作者の一人がダビデのことを想像しつつ、礼拝での賛歌として作詩したとも思われる。 2節以降については、本日は、一節一節ふりかえるというより、大きく三つの部分にわけて、ポイントは何かということを述べてみたい。 一つ目は、2節から7節で、天と地、そして太陽の出現について、その空間的、時間的なひろがりを詠っている。2節の「御手の業」や5節の「設けられた」などの言葉からして、天も地も太陽もすべて神の創造のなかでおこっている。 二つ目は、8節から11節で、聖書(旧約聖書でとくにモーセ五書なのだと思う)に書かれ、伝えられてきた、さまざまな主の律法や命令が、いかに尊いもので、畏れおおく、また、金銭には変えられない価値があり、また甘い(愛情に満ちた)ものでもあるか。 三つ目は、12節以降最後までで、主なる神への語りかけ、謙虚な祈りなのだと思う。 

詩編19編を通して、主なる神は、今日の私たちに何を語りかけてくださっているのだろうか? 四旬節は3週目に入っている。 この期間、自分の罪を振り返る時期ともいえる。 現代はとかく、自然と離れて、情報化社会の中で人間が作り上げた世界にひたって、生活を送っている。しかし、詩編19編の前盤に詠われていることから、たとえ人間が創り上げたと思われるような世界でも、すべては神の創造の上に成り立っていることを忘れてはならないのだと思う。先週はフロリダ方面へ出張していたが、ダラス経由の飛行機だった。 ダラスという南部に位置する都市でも、行きは空港の滑走路脇に数十センチの雪が溶けずに残っているのに驚いた。そして帰りはなんと、ダラスに雪が降っており、多数の便がキャンセルとなり、私も自宅近くの空港には帰ってこれず、LA国際空港に帰ってきて、予定より7時間遅れで家に日曜の明け方にたどりついた。情報化社会や飛行機の技術がここまで発達しているとはいえ、自然が相手ではどうにもならない。中盤に入って、十戒に代表される主の律法、さらにその大元は、主イエスの御言葉から「主を愛し、隣人を愛する」という最も重要な掟に従って生きることの大切さと、その価値の尊さを覚える。 そして最後の祈りの中に、最重要な掟を、守りきれない私たちの現実があるなかで、神に赦し、清め、導きを願いもとめる私たちの現実があるのだと思う。 アーメン 安達均

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