September 18th, 2014

2014年9月18日 詩編を読もう: 主の御業を分かち合う (詩編145:1-8)

詩編を読もう, by admin1.

今週は詩編145編1-8節を読む。新共同訳聖書では、(アルファベットの詩)と書かれているが、この詩編こそヘブル語の「いろはがるた」というべきものかもしれない。 150編ある詩編の中で最も長い119編を説明するときに、「いろはがるた」と書いてきたが、119編は、ヘブル語の各文字からはじまる数節の詩が、ヘブル語のアルファベットの数だけ並べられている。 145編は、ヘブル語の各文字からはじまる一節だけの短い歌が並んでいる詩。そして145編全体ですばらしい賛美になっている。 さて、いつものように気になる言葉や節は何かを挙げる。次に、詩編の作者の気持ちになってどのようなことを詠っているか、よく考える。そして神はこの詩編箇所を通して現代の私たちに何を語りかけているか思いを巡らせて行きたい。

詩編 145編
1:【賛美。ダビデの詩。】わたしの王、神よ、あなたをあがめ/世々限りなく御名をたたえます。
2:絶えることなくあなたをたたえ/世々限りなく御名を賛美します。
3:大いなる主、限りなく賛美される主/大きな御業は究めることもできません。
4:人々が、代々に御業をほめたたえ/力強い御業を告げ知らせますように。
5:あなたの輝き、栄光と威光/驚くべき御業の数々をわたしは歌います。
6:人々が恐るべき御力について語りますように。大きな御業をわたしは数え上げます。
7:人々が深い御恵みを語り継いで記念とし/救いの御業を喜び歌いますように。
8:主は恵みに富み、憐れみ深く/忍耐強く、慈しみに満ちておられます。 

気になった節や言葉はどこだろう? 「御業」という言葉が3節から7節の中だけで、6回も登場している。

詩編作者の立場を思って、今週の詩編を読んでいきたい。今日の詩編個所には、大きく分けて、三つのことが詠い込まれている。 ひとつは、詩編作者自身が「主を賛美する。」ということ。二つ目は、主の御業がすばらしいこと。つまり賛美する理由。そして三つ目は、「詩編作者だけではなく、人々が主を賛美するように」という願い。 一節一節を読んでいきたい。そしてそれぞれが、「賛美」なのか「理由」なのか「願い」なのかを確認していきたい。 わたしの王で、神よ。あなたを崇めます。どのような世の中であろうがいつも御名をたたえます。途絶えることなく、あなたを讃え、御名を賛美します(1-2節:賛美)。 偉大なる主は、時代を超えてほめたたえられる主。その偉大なる御業は、人間が研究して全容を明らかにするようなことはできない(3節:理由)。世代交代して世が変わり行くが、主の御業をほめたたえて、力強い御業が、世代を超えて伝え続けられるように(4節:願い)。栄えある主の輝き、また人々を従わせるような威光を、また驚くべき主の数々の御業を、私は誉め詠います(5節:賛美)。 大きな御業をわたしは数え上げ、人々は恐るべき主の御力を語りますように、人々が主の深い恵みを語り継ぎ、救いの御業を喜び詠うように(6-7節:願い)。 主は恵みに富んでおり、憐れみ深く、忍耐強く、慈しみに満ちておられる(8節:理由)。 

この詩編を通して、主なる神は現代の私たちに何を語っておられるのだろうか?詩編作者が主を賛美し、その賛美する理由(主の偉大な御業)を語り、人々が代々賛美するように願い祈っているだけではないと思う。現代の私たちも、主を賛美し、主がなさった数々の御業を語り、また世の人々が主を賛美するように願い祈る気分になってくる。主の偉大な数々の御業として、旧約聖書に著されている、主の創造、アダムの誕生、アブラハムの生涯、イサクの家族・ヨセフ物語、出エジプト、等々の主の働かれた偉大な出来事も述べ伝えるように導かれている。それと同時に、新約聖書に著された、数々の主イエスの御業、教えも、もちろん語り継がれる。来る聖日は、福音書はマタイ20 章1-16節の「ぶどう園の労働者」のたとえ話である。 すばらしい個所であり、主イエスがいかに人々を憐れんでくださっているか、びっくりするような話である。福音書個所をじっくり味わう機会が与えられるように。 そして、聖書に書かれた主の御業だけではなく、各自私たちに与えられた主の御業がいろいろあると思う。 それは、実際起こった時には、主の御業だとは全然気づかなかったことでも、後から振り返ると、その中に主の御業があったことが必ずある。 そのような実体験も語り合い、そしてまた、それらの御業の証を通して、世の人々が、偉大なる主を賛美するように願い祈る。

現在、復活ルーテル教会では50周年の記念文集を編算すべく、寄稿を願っている。ぜひ、おひとりおひとりが体験された、主の御業をわかちあっていただければと願い祈る。 アーメン
安達均 

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